58年間 短歌を詠まれている丸山歌子さん 御紹介

2022年12月19日 投稿

1.はじめに

 今回の御紹介は、浅利下組にお住いの丸山歌子さんです。
 歌子さんは御年87歳になられました。
 日頃、我々はなかなか短歌という世界を知ることができないため、
 今回浅利の「歌人」にお話をお聞きしました。

 

 

 

信条 「人の和」

        丸山歌子

 

 

 

 

2.インタビュー

インタビュアーはホームぺージ委員会の安達です。
写真撮影は同じくホームぺージ委員会の折笠です。

 

 

1.自己紹介

 

インタビューの前に簡単に歌子さんを御紹介します
丸山歌子さん、昭和11年(1936年)2月1日お生まれで
御年87歳です
本日はよろしくお願い致します


 

わざわざお越しいただきありがとうございます


 

 

まず最初にどちらでお生まれですか?


 

大月市賑岡町強瀬です


 

 

どのような仕事をされていましたか?


 

専業主婦なんですよ


 

 

今日の本題であります短歌をはじめられたきっかけは何でしょうか?


 

叔母に薦められて叔母が所属していた結社「須層乃」へ入りました
昭和39年(1964年)3月1日です

幼い頃から我が家のお正月の遊びは百人一首で過ごしました
兄の札を読み上げる韻律が楽しく、その想いが根底にあったのでしょうね


 

 

他の御趣味はございますか?


 

お恥ずかしいんですけど、かな書道、編み物、木目込人形、花栽培、野菜作りなどです


 

凄いですね。是非、実物を見せていただけますか?


 

こちらです

 

若山牧水の詩を書きました

暖かな感触と仕上がった時の喜びがあります

 

両方共、天野昭先生の切り絵教室での作品です

 

「連獅子」木目込み教室での作品です

干支の「馬」です


 

 

信条、大切にされていることはございますか?


 

「人の和」です


 

2.短歌の御紹介

 

短歌を一言で言えば?


 

その時その時の感動を31文字で表わすのですね


 

 

短歌はどんな時に作られますか?


 

自然の移ろいや身の廻りの事など、ふとした感動をだれかに伝えたい時です


 

 

どの様な作り方をされますか?


 

フレーズや単語を紙切れにメモって家で作る場合が多いです


 

 

今まで何首位お作りになりましたか?


 

毎月10首×58年=6960 ⇒ 約6000首(休んだ時があるので)


 

 

短歌の素晴らしさとは何でしょうか?


 

短歌を通して人とふれ合い、通じ合う心を大切にしたいです


 

 

短歌の授賞の御紹介お願いします


 

お恥ずかしいのですが、以下となります

 

 

 


 

他については後ほど御紹介します


 

 

今までで自分が作った一番好きな短歌を教えてください


 

「はなびらが 風に舞うごと 初蝶は 夫(つま)と耕す 土にふれくる」


 

 

短歌で所属しているグループはございますか?


 

先程申し上げました結社「須層乃」は平成2年(1990年)に休刊となりました。その後平成3年3月に「歌苑」に入会し現在に至っております


 

 

好きな歌人はいますか?


 

読んだ時好きな作者と短歌を書きとめています
好きな歌人は与謝野晶子で、夫の鉄幹を偲んだ歌が好きです
「冬の夜 の星君なりき 一つをば 云ふにはあらず ことごとく皆」


 

 

俳句もやられたとお聞きしましたが


 

俳句は難しいですね。季語があって5-7-5だから・・・
とても良い勉強になりました


 

3.浅利について

 

浅利の印象はどの様に感じていますか?


 

住んでいる人が穏やかで、地域の人達のつながりがあたたかい


 

 

若い人達へのメッセージをお願いいたします


 

その時々を大切にして下さい


 

息子さん御夫婦、お孫さんと

 

3.その他の紹介

1)「現代女流歌人集成 3花の巻」に収録

歌子さんの短歌は、あの有名な歌人・俵万智さんと同じ本に収録されています。

 

この本の紹介は、曽我辺雅文氏の編集後記の抜粋からです
『現代女流歌人集成『雪の巻』『月の巻』『花の巻』は豊かな詩情と強靭なる精神力で新しい光を放ちつつ現代短歌の活性化を担う青年歌人群の作品を収録した詞華集です。
全三巻の編集にかけられた期間は約一年六ヶ月に及びました。
私たち編集スタッフは勿論、執筆者、六法出版社歌書部の皆さんの短歌の発展を祈念する熱い思いが凝集されて生まれでた詞華集です。
日本各地で活躍する短歌結社・同人グループ等百二十余社の作家四百一名の作品八千二十首を収録した『現代女流歌人集成』全三巻こそまさしく現代女流歌人のアンソロジーです。
歌人はもとより短歌愛好者の方々に広く親しんでいただき、明日の短歌の発見と創造への糧ともなれば幸甚です。』

 


岡井隆氏の解説より
『女性の作品においてスト―リーの中に自分自身の抒情をどのように溶け込ませていくかということであり、
自己劇化というか、自己演出というか、そういう中に作品をはめ込んでいくことである。』

 

2)富士東部「歌苑短歌会」で御活躍

齢を重ねてしまいましたが、これからも短歌を詠む楽しみは続けていきたいと思います。
思いがけず、このような機会を頂き、ありがとうございました。

 

 

 

4.編集後記

1)安達

多くの御趣味が全て丁寧に作られ、あたたかさにあふれているお話を聞いていると
自然とゆったりとした時が過ぎていきました。

短歌と同様にお人柄が出ていると感じました。
これからも紙と鉛筆でいろいろな世界を表現していただきたいと思います。
御活躍をお祈り申し上げます。楽しい時間をありがとうございました。

 

2)折笠

取材でお宅にお邪魔しました。
家の佇まいからして女流歌人の上品な気品が感じられます。
玄関前には御自分で作られた切り絵の灯篭があり、玄関には御自分で書かれた歌があります。
お話を伺うと一字一句詠うようなお言葉です。
今回の取材は極普通の日常生活の中で経験したことのない世界を垣間見たようでとても刺激になりました。
ありがとうございました。いつまでもお元気でお過ごしくださいませ。

 

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